オリンピックの申込みで気付いたこと

オリンピックの申込みで気付いたこと

スポーツ好きな義母

結婚して5年目になるが、まだまだ義母の実態がわかっていない。

特長を3つ挙げるとすれば、「スタイリッシュ」「頭がいい」「芸術家」そんな感じで、私の実家の母とは一線を画す。亡くなった義父の話や、子どもの頃の夫の話などは、度々切り出しては見るものの、自発的に話す方ではないのでなかなか様子が知れない。以前より、健康のためにウォーキングをしたり、アイススケートを観戦していることには知ってていたが、今回のオリンピック騒動!?を受け、義母が無類のスポーツ観戦好きであることが判明した。

OL時代には、巨人が優勝したら同僚にケーキをおごるなど、予想を超えるやんちゃぶり。そんな風には見えなかった。

また、クライミングや射撃、障害馬術、体操、リレーなどありとあらゆるものに興味を持ち、観戦したいと言っていた。スポーツ好きというよりオリンピック好きなのかな。長野オリンピックにも申込をしていたらしいし。

義母に弱い夫、義母を尊敬する夫

そんな母(夫の母)を知っていたからか、夫は早くからTOKYO2020 ID取得について調べていた。夫は、母の日にはピクリとも反応を示さないが、母の誕生日となると、小遣いから生花を買ってきたり、プレゼントを考えたり、食事に行ったりする。おそらく義母が誕生日を大切にしてきたのだろう。

以前、私が義母に何の気なしに発言した内容に、後でチェックや指導が入ることがあった。「あの場面であのような発言は良くない、母は興味がないと思うし、不快に思うかもしれない」おそらく、芸能人の訃報で世間話のつもりだったのだけど。親子関係だし、私より夫の方が知っていることが多いとその意見を受け入れたのだが。息子として、母を守ろうとしているとか、母のことは自分が一番ちゃんと知っているといった雰囲気がうかがえた。そして少しピリッとしたものも感じた。義父が早くに亡くなっていることもあり、自分がちゃんとしなければと思ってるのかもしれない。

私の弟たちも母を守るというか大事にしているけれど、こんな雰囲気はない。どちらかというと実家ではいつもやつらはだらけている(私も)。
私が実家に電話した時なんかでもいつも主導権の取り合いで、だいたい二人が声を張り上げて同時に話をしている。会話にはなっていないが、雰囲気だけはわかる。相手を大事にはしているけど、そこにピリッとした空気はないな。この違いはなんだろう、尊敬のありなしなのかな。夫が義母にしているのは、年より扱いではなく、何かちょっと敬っている感じがある。義母が厳しかったのか、よほど生活態度が素晴らしいのか。

実家の母のように、そのへんで転がってポテトチップスを食べながら寝落ちはしないものな。うーん、ここでも比較してディスられる実母よ、ごめん。

ID取得に乗り気な夫

そんな経緯があって、夫は義母のために「TOKYO2020 ID取得」について調べ始めたんだろうな。夫は放っておくと何も話してこないので、だいたいは私が話題を提供したり、話を振るのだけど、「TOKYO2020 ID」については自発的だった。私は何の予備知識もないから生返事だった。その時に「セッション」と言っていたんだけど、「1競技における試合形式」みたいな意味で使われているのに対し、夫はWebの解析のような意味で「1セッション」と言っていたような気がする。夫、読み込みが甘いな。

スポーツフェスティバルを見つけてきた夫

スポーツスタッキング

さらに、今度はさいたまスーパーアリーナで行われる「スポーツフェスティバル」の話題を出してきた。その時はまったくノーマークだった私はまた生返事。何が行われるのかどこで行われるのか調べもせずに、何か夫が元気そうだなと喜んではいた。

このイベントに参加してきたけれど、無料で参加できてオリンピックにも関係があって子どもが喜べそうという、なかなか掘り出し物のイベントだった。夫はこれに義母も連れていきたかったのだろう。実際には、70歳オーバーの義母が喜びそうな、現役選手のデモンストレーションのようなものはなかったので義母は参加しなかったが。

たまーりん

それでも、ぬいぐるみキャラクターや、埼玉で行われるオリンピック競技の紹介、新しいスポーツ「フットゴルフ」「スポーツスタッキング」「女子プロ野球リーグ」などの紹介に、子どもを参加させることができて楽しかった。

家族団結のためオリンピックの波に乗ろう

そんなこんなで、私は家族を盛り上げるためオリンピックの波に乗っている。もちろん、私もオリンピックやイベントごとは好きだ。義母がここまでオリンピックスポーツ好きでなければ、テレビでも十分、4歳の子ども連れて行くこともないかと思っていたよ。

私は、盛り上がれるなら何でも良かったりする。単純なところがあるので、影響されやすいし流されるし乗りやすい。でも計算しているところもある。全体的にお得な方を選んでいる(一応)。

家族会議を口実に

通常は、子どもの顔を見せに行くという感じで義母の家を訪問するのだが、「オリンピックの家族会議」という大義名分ができてからは、今までのふわっとした訪問と違って、ぴしっとした訪問になってきた気がする。まぁ義母の家を訪れるのに、ふわっもぴしっも関係ないとは思うけど。

ただ行って、義母に子と遊んでもらって、時間が遅くなったから帰る。という流れが大きく変わったというか。義母にちゃんと向き合えるというか、義母の考えていることを色々聞きだしたり、お互いの予定を調整したり、私はこう思うなど、大人同士の会話が進むというか。子どもが生まれてからは、世話を頼んだり、成長報告をしたり、保育園行事の話ばかりだったから。

意見をすり合わせるのは苦手?

さてさて、ここで家族会議の内容になるが、夫は一切口を出してこなかった。口というか自分すら出さない。なぜ、参加せず横でテレビを見ているのだろう。自分はこの場を設けただけで満足だったのだろうか。面倒なんだろうか。というか、好きな競技とか主張とかないのかな。

今回は、遠慮がちな義母でさえ色々意見を出しているというのに。自分も口を出せば収拾がつかなくなると思っているのかな。

確かに、1人が主張を増やすだけで大変にはなるのだけど、それが面白いのではないかぁ。こういった意見をすり合わせるのは苦手なのだろうか。

「平日・休日に構わず、申し込んでくれていい」という一言だけだったな。「何を見ても楽しめるからいいよ」というキャラクターだったらよいのだけど。

行かないと言っているわけではないのだけど、楽しめるのか心配になる。遠慮なのか、苦手なのか、すでにこの状況に満足なのか。男の人は言葉が足りない。もしかしたら、当選するかどうかもわからないのに一喜一憂したくないのかもしれない。結婚5年目の勘。

新しいサイトや仕組みをおもしろがれる私

さてさて、そこで記事を見てもらえれば、ID登録の段階から家族会議の模様、申込にあたっての苦悩など分かってもらえると思うけれど。

私は新聞紙とPC、手元のカレンダーを駆使しながらオリンピックチケットの登録をした。もちろんそれら全てを記事にした。

先ほど、昔の友達にオリンピックをネタに東京においで~と勧誘するにあたってもサイトを紹介し、わからないことは説明するよと言っておいた。ちなみに昔の部活友達が多いFBアカウントでも「なんでも聞いてね」と連絡しておいた。

学生時代にパソコンを習ってない世代だけれど、Webの仕事もしているし、下調べもしているし、お節介なので何を聞かれてもだいたい対処できそうだ。新しいサイトのバグを見つけたり、フォームの癖を攻略したり、より簡単な技を見つけるのは得意な方だ。その得意技を使って、みなに喜んでもらえるのはとても嬉しいこと。

私は、失敗やエラーでさえもネタにしたりバグ報告して悦に入ることができる。特殊サイボーグ。

義母IDでの登録

私のIDでは、「みんなで応援チケット」を7競技×4人分申込んだ、全部で28枚。あと2枚しか申込の枠がない。だから義母が個別で観戦する競技は別のIDで申込まなくてはいけなかった。

「お義母さんの分はお願いね」これを頼んだ時の夫の顔!
多分これも私がやってくれると思ってたんだろうなぁ。ここまで順調に進んできたオリンピック申込イベントに少しだけ影がさした。それを私は見逃してないのだけどね。夫に、義母のチケットの最終確認をお願いしたんだけれど、話し合いがなされなかったのか、義母から私に申込競技の追加依頼がきた。ちゃんと競技のフルネームと日付と席種が記されている!義母すごし。返すメールで、さらに空いている日でこの競技が見られますと勧誘しておいた。

3方の利益

今回のオリンピックの申込みで、夫の心、義母の心、私の心、いろいろと向き合うことができた気がする。いつもは子どもを利用しての会話ばかりだったけど、今回はオリンピックを利用してなんやかやと会話ができた気がする。逆に言うと、そうでもしないとなかなか会話ができない家族なのかもしれない。

私は得意の情報集めや細かい作業を経て、ID登録やチケット申込の実務(や記事作成)を行い、義母は好きな競技について考え、夫は義母の喜ぶ顔や、妻がそれに奔走しているのを見て満足している。喜び方は3人3様だけど、これがスタートに過ぎず、今後の抽選発表、当選チケットの支払い、オリンピック予選の模様、本番と続いていくことがうれしい。

私のモチベーションのありか

勉強会で「好きなこと」「楽しかったこと」というワードからひも解いていくワークのがあったのだけど、そのほとんどが「みんなで」「大変なことを」「がんばる」ことだった。結果にもこだわっていたつもりだったけど、「トレーニング」とか「(予算の)消し込み」とかそういうのもあり、経過を物語っているものが多かった。私自身が、そこにモチベーションを持ってやってきていたのか。

そう考えた時に、今回の「オリンピックチケットの申込」を思い出した。確かにみんなでまぁまぁ大変なことをがんばったかもしれない。私は、みんなが前向きになれて楽しいことであれば、なんでも頑張れるタイプなのか。

これから、私に何ができるかわからないけど、みんなの特徴を生かして、みんなが楽しいように家庭をまわしていけたらな。そのパターンがだんだん仕事にも世の中にも広がればいいと、ちょっと真剣に思う。