夫の職業訓練校を探すにあたり、新たな事実が判明したので記載したい。前半は2004年当時の回想なので、先を読みたい方は、後半に2019年の現状を記載しているのでスキップ!
コンテンツ内容
2004年ごろの職業訓練
知名度のなかった職業訓練
私が、公共職業安定所(ハローワーク)に通っていたのは2004年、今から15年前になる。当時は、営業職を辞めて何をしようか迷っていた。退職した元同僚のように金融機関を回るのだけは辞めようと決めていたくらい。今から思えば、へんなこだわりだったけど。
ハローワークのパンフレットで職業訓練という存在を知った。当時は、WEB制作関連の募集では「ホームページ作成・デザイン」といった表現が多かったように思う。その場で、窓口の職員の方に「職業訓練」について説明を受けて大変驚いた。
・無料で受けることができる
・受講している間は失業保険が継続してもらえる
世の中捨てたもんじゃないなと。一覧表があり、溶接、建築、設備、PC基礎、マーケティング、ウェブクリエーター、ウェブディレクター、パタンナーなどなど。開校時期の違いはあれど複数の選択肢があった。
何がしたいという目的は無かったが「手に職をつけたい」と感じていた私は職業訓練を受けることにした。
職業訓練を申込む際の心得
職業訓練を受けるにも、講習や志望動機の記載、面接、抽選があり、どうやれば受かるのかあまり理解できてなく、職員さんにアドバイスいただいた。
一般的には、
「ただ(無料)で勉強できて、その間の失業手当が貰えてお得」という考えが頭に回りがちだが、建前はそうではない。
「無職で仕事を探していて、この仕事に就きたいのだけれど、私には今この技術がない。だからこの訓練を受けさせて欲しい」
この姿勢が必要ということだった。それは今も昔も変わらないはず。
安易に職業訓練を決めた私
私はその場で「ウェブクリエーター養成」というジャンルで企業とのコラボがセットになったデュアルシステムの訓練を申込むことにした。10月開校でタイミングが良かったことと、PC基礎などは1か月で終わるのに対して、ウェブクリエーター養成は、絵画ソフト、HTML、企業での実践が揃って5か月間、みっちりと勉強できるからだ。
裁縫が好きだった私は、本当は半年後の4月から始まるパタンナー訓練(1年)に通いたかったが、それまで無職で居続ける勇気はなかったな。ここが運命の分かれ道!
1人だけでポンポン決めてしまって。ハローワークから大阪駅までふらふら出てきて足が震えていた私は、一番仲のよい友達に電話して「私、ウェブクリエーターになることになったんやけど」と伝えた。その後、母親にも同じような電話をした。自分で決定して少しビビッてはいたが、誇らしかった。
しかし、後悔していない訳ではない。だからといってその段階で、将来に何がやりたいかというのは見えてなかった。誰かに相談したから見えたかと言われれば微妙。
今は心理学に興味があり、もっと早く勉強をしておけば良かったと思ったけれど、当時は金融→心理学という流れはまったく見えていなかった。だったら仕方ないよね~
安易に決めないで、実績重視のハローワーク
動機は不純だったかもしれない。とにかく学校に通えば何とかなる気がした。
ウェブクリエーターに成りたくて選んだんじゃない、でも選んだからにはやり遂げるしかない。この分野で必ずお金をもらうようにならなければ。そう思って臨んだので、ハローワークにとっても悪い話ではなかったと思う。
ハローワークは「就職率」を非常に重要視している。お金を出している以上、数値的な目標はやっぱりいるよね。
だから、失業保険がただもらいたいからという安易な気持ちで受けるのは良くない。職業訓練には15人なり30人なりの定員があり、本当に必要で受けたい人もいるからだ。また、期間も3か月/6ヵ月/1年と長期となり、課題提出や制作発表などもある。中途半端な気持ちだと精神的に参ってしまうし、時間もお金(税金)も無駄になる。
職業訓練と企業のコラボ デュアルシステムについて
私は、当時はちらほらあった企業での実習ありの訓練を受けた。これは3か月間、Fireworks、Photoshop、Illustlator、DreamweaverなどのソフトやHTMLの勉強、卒業制作を行った後、2か月間企業内で実習をするといったものだ。企業にとっては、無給で(技術はつたないが)人員を確保できる仕組みでもある。(その間も失業保険は給付される)
その企業を選ぶにあたり、10社くらいの代表者が受講生の前で会社や仕事内容の説明をしてくれ、第1希望~第3希望を書いて提出した。みな、名前を聞いたこともある企業に応募したようだ。
安易な発想で実習企業を決めた私
ここでも私は単独プレーにでた。大手企業では大した仕事をさせてもらえないだろう。また実習が終わったあと採用してもらえる率は低いだろう。そう思った私は、一番不人気の、半笑い、長髪の男性が発する「うちに来てもらったら、色々と実践を積むことができて独立することもできます」という言葉を鵜吞みにして、こちらの男性の会社を第1希望とした。
ライバルが居なかったので、私の希望は通り、怪しい男性を社長とする3人だけの事務所に、いきなりデザイナーとして入ることになった…社長の言葉に嘘はなかった。人材不足のため、デュアルシステムが終わってもそのまま雇用してもらえたし。
私の読みが当たったとはいえ、後悔していない訳ではない。でも仕方ない。日々の小さな決断の瞬間に立ち会えるのは自分だけ。あの時、この怪しげな社長になぜか魅了され(笑うしかない)、やっぱり怪しい事務所ではあったけど、大学サイトのコンペに出させてもらったり、何か所かの社会福祉事務所のCMSにデザインを乗せてもらったり、コスモスクエアの建物画像を作ったり、よい思い出なのかもしれない。
そして「こんなとこに居てはいけない、飛び立たなければ」と奮い立たせてくれたのもこの事務所だった。それくらい日々危機感があった!(なお、退職後この事務所はつぶれることになる)
2019年の職業訓練の様子
やっと本題にたどり着いた。最初にタイトルを決めてから本題に行くまでに長くかかりすぎる。これからは本文を書いてから、タイトルを考えよう。
おそらく就職が難しいので職業訓練をすすめる
今から思えば、2004年当時の知識しかないくせに、夫に職業訓練をすすめるなんて図々しかったかもしれない。
ネットで職業訓練関連のサイトを検索すると、地域ごとに「募集前」「募集中」「募集終了」の訓練を選んで検索するページを見つけた。もちろん訓練の種類も選べる。公共職業安定所をハローワークというように、職業訓練もハロートレーニング(ハロトレ)というようだ。
こちらのURLを夫に送っておいた。
夫は、会社都合で退職をしたのですぐに失業給付は受けられるのだが、子供を保育園に預けている以上、早く求職活動をして再就職なり個人事業主宣言なりしないことには、保育園を退園させられるのだ。
そして、40代の転職活動というのは、夫は4年前に、私は昨年経験していて、かなり厳しかった。
ここのところ、失業率も下がっているというし、2019年上半期の転職市場の動向は良好のようだけど、そんなにすぐに仕事が決まるとは考えにくい。
夫が求職活動の一環で、企業にエントリーしても約1日で書類選考で落ちるようだ。(私の場合は、子育て女性に優しい企業30社にエントリーして面接に行けたのは4社のみ)
また、夫は現在やりたいことがないという。それを踏まえての「職業訓練」の斡旋だった。
私は、さきほどの検索ページを見て、昔と同様にたくさん訓練の種類があることに安心し、その中から夫が選んで応募してくれると安易に考えていた。
しかし、最近の職業訓練は以前と違うようだ。
公共職業訓練と求職者支援訓練、2種類あることが判明
夫によると、「リーマンショックの影響で失業保険の受けられない失業者(個人事業主などの失業)が増えた。それをカバーするために求職者支援訓練ができた」と言っていた。おそらくこちらのサイトを見たのだろう。そのあたりの違いが書いてあった。
かいつまんで説明すると、
雇用保険制度の枠組みの中(失業保険受給者)で、職を求める人がスキルアップを行うために用意されたのが公共職業訓練求職者支援制度の枠組みの中(失業保険受給者外)で用意されたのが求職者支援訓練
こういった区分けとなる。「ハロートレーニング コース情報検索」のページでもよくみるとラジオボタンで選択できるようになっている。
私は両方を含めた過去検索をして、「日本語教師」はどう?「WEBの勉強もあるよ」なんてアドバイスをしていたのだ。そういった種類が豊富な訓練は「求職者支援訓練」に多い。
「公共職業訓練」で検索した時、地域や時期、時間にも問題があったかもしれないが、「設備メンテナンス」しか出てこなかった、夫はやる気をなくしまったのかもしれない。(夫は技術が苦手)
最初に提案してから半月ほど、職業訓練の話題にならなかったのはこのせいか…
夫が失業してから約1か月、このままでは職業訓練の可能性が消えてしまう、簡単に来月には行けない。
暗躍妻よ、暗躍しているのか
予定では、失業初月中に職業訓練を申込み、2月に抽選、3月から訓練開始。といった形で、失業手当も保育園も求職へのモチベーションアップもクリアするイメージだった。
暗躍妻と言いながら、アドセンスとTwitter、断捨離、引っ越しに目が行き過ぎて、多少夫婦仲もギクシャクしていて、職業訓練や求職活動には暗躍してなかった。
職業訓練校が受けられない場合、再就職、個人事業主宣言などしなければ保育園は退園しなくてはならない、猶予は2か月。
今になって、「仕事が落ち着いてから家を探したら?」というお義母さんの台詞が頭に浮かぶ。しかしいつ再就職できるかわからない中で、高い家賃を払い続けられない…
再度「職業訓練」で検索をしてみる
諦めきれない私は、1か月ぶりに再度「職業訓練」で検索をかけてみた。
すると、失業前に検索した時とは違い、
東京都職業訓練で資格取得&就職 | ただ今H31年4月入校生募集中(PR)
というリスティング広告※が出ているではないか。(※Googleなどで検索すると上位にでる広告リンク)
押してみると「TOKYOはたらくネット」というページへのリンクだった。
リンク先は切れてしまうかもだけれどはたらくネット>求職者向け>都立職業能力開発センター>募集案内
のページだ。
中にはこういった記載がある 。
TOKYOはたらくネット
住所地のハローワークでお申し込みいただく方
・雇用保険を受給できる方
・45歳以上の方
・障害のある方(身体障害者手帳、療育手帳(愛の手帳)、精神障害者保険福祉手帳所持者等含む)
・母子家庭のお母さん等
・求職者支援制度による職業訓練受講給付の要件を満たす方
「雇用保険を受給できる」という表現は「失業手当」をもらっているということではなく、個人事業主でないとか将来就職するつもりのある(雇用保険の被保険者になる)ということだろうか。
しかし「45歳以上」という点をみて、申し込めるのではないかと思った。ライバルが減る。しかも、簡単な面接や学力テストもある。結構本気な奴ではないか?夫はたぶん学力には自信があるぞ。
公共職業訓練と求職者支援訓練の考え方
ここでもやはり、この募集がどちらに当てはまるのか考える必要はあった。それなのに、またフライングして夫にこちらのURLを送ってしまう。
ところがタイミングが微妙によく、夫も職業訓練について聞いてきた後だった。
ハローワークの担当者によると、実は失業保険を受けている人も「求職者支援訓練」を申込んでもよいらしい。ただ合格する確率は下がるとのこと。逆もしかり。失業保険を受けていなくても「公共職業訓練」を申込める。
確かに、募集段階で定員割れしているクラスもあるのだから、それならお互いに行きたいクラスに申込むことで穴を埋めればよいよね。人気のクラスは…やっぱり入れないだろうけど。
夫ついに来月の職業訓練の申込みへ
選択肢が広がり、パンフレットもたくさん手にした夫は、何とかこの中で、場所と訓練内容、時期から申込むものを決めたようだ。少し嬉しそうだったかも。
幸せというのは、将来の展望が見えたときや、見えそうなときに増幅するから。
一応、応募から落ちた時の作戦として、「保護者が毎月16日以上かつ64時間以上 労働していること。」というルールを守れば保育園は退園しなくて良いので、希望の職業訓練に受からなかった場合は、週4で4Hのアルバイトで職業訓練浪人することを提案。
失業保険の受給期間中は応募資格があるらしい。夫は今回だめでも2ケ月先にもう一度申込むことができるので、なんとか訓練が受けられるとよいのだけれど。
もちろん、それ以外の作戦も考えるけど。